公開日:

マウスピース型矯正装置(インビザライン)とワイヤー矯正で同じ歯並びを治療した場合の違いについて

マウスピース型矯正装置(インビザライン)とワイヤー矯正の違い

マウスピースとワイヤーでは同じ歯並びを治療する場合でも歯の動かし方が異なることがあります。今回は抜歯と非抜歯治療でどのような違いが出るか例を上げてご紹介したいと思います。

非抜歯

歯を抜かずに治療する症例ではワイヤーとマウスピースで大きな違いはありません。

マウスピース矯正

歯列幅の拡大や顎間ゴムでの大臼歯の遠心移動、IPRなどで歯を配列するスペースを作り並べていきます。
難症例では歯科矯正用アンカースクリュー(矯正用のインプラント)を使用する場合もあります。

ワイヤー矯正

マウスピース矯正での治療方法と変わりはありません。

抜歯

抜歯を伴う治療ではワイヤーとマウスピースでは歯の動かし方が変わります。

マウスピース矯正

フロッグステージングと呼ばれる特殊な歯の移動形式でスペースを閉じます。4番目の小臼歯を抜歯した場合には3番目の歯を少し後方に移動したあと、1番目2番目の歯を少し後方に移動し、また3番目の歯を少し後方に移動してから1番目2番目の歯を移動するという動きを交互に繰り返しスペースを閉じます。
3番目より前の歯6本を同時に後方へ移動する移動様式もありますが、マウスピースの交換の頻度を通常の半分に減らして、ゆっくりと歯を動かしたり、歯科矯正用アンカースクリューを併用するなど工夫が必要となります。

ワイヤー矯正

ワイヤーでループを作り、力を加えて変形させ、その変形が戻る力を利用して隙間を閉じます。(ループメカニクス)
またバネやゴムを使って隙間を閉じる力を加える場合もあります。矯正装置を電車のタイヤのように、ワイヤーをレールのようにして隙間を閉じます。(スライディングメカニクス)

 

まとめ

以上のようにワイヤーとマウスピースでは歯の移動方法が大きく異なる場合があります。したがって各々の装置に合った治療計画を作成することが重要です。
特に抜歯を伴う治療はワイヤー矯正に比べマウスピース矯正では難しい治療となります。噛み合わせが極度に深い場合や5番目の歯を抜歯する必要がある場合などマウスピース矯正では対応が難しいこともあります。

Medical deduction医療費控除シミュレーション

dental loanデンタルローンについて