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インビザラインで失敗しないために大切なこと

二つの「C」

インビザラインでの矯正治療では二つの「C」が重要と言われています。一つ目がクリンチェックで、2つ目がコンプライアンスです。

 

ClinCheck(クリンチェック)

クリンチェックはインビザラインで治療計画を作成するためのソフトです。このソフトを使って歯を動かす順番や数、角度、移動量などを設定します。実は歯並びのデータを送信して、簡単な指示を出せば治療計画はある程度自動でできてしまいます。ただしそのまま装置を制作してしまうと、大抵の場合計画通りに歯が動かずに治療は失敗してしまうことになります。何度か修正を繰り返し、適切なシミュレーションを作ることで歯を意図した通りに動かすことができます。

クリンチェック

Compliance(コンプライアンス)

コンプライアンスは患者さんがドクターの指示通りインビザラインを使用できるかどうかということです。インビザラインの使用方法には3つのポイントがあります。

① 使用時間

インビザラインでの歯列矯正はワイヤーでの治療とは違い、マウスピースのを装着している間だけ歯に力がかかります。食事と歯磨き時以外はなるべく装着し、20時間以上の使用を推奨しています。

② アライナーチューイー

歯に確実に力を加えるためにはマウスピースをしっかりと装着することが重要です。インビザライン治療ではマウスピースと歯の意図的なズレにより歯を動かす仕組みのため、ぴったりとは合わないマウスピースをある程度無理矢理合わせる必要があります。指で押したくらいではしっかりと装置がはまらない箇所が出てきます。また無理にマウスピースを歯で噛んで装着しようとすると装置の角が潰れてしまいしっかりとはまらなくなることもあります。アライナーチューイーと呼ばれる専用のゴムを噛むことでアライナーを傷めることなくしっかりと歯を装置に圧接することができます。
アライナーチューイー

③ 顎間ゴム

マウスピースに付けた切れ込みや、歯に接着したボタンに自分で取り外し可能なゴムを装着します。例えばインビザラインでの上顎大臼歯の遠心移動時には顎間ゴムの使用が必須です。マウスピースで上顎の大臼歯を後方へ移動させようとすると反作用で前歯に前方への力がかかります。この反作用を打ち消して出っ歯にならないようにするために前歯にも後方に力をかける必要が出てきます。そこで骨が硬く動きづらい下顎の大臼歯部から上顎の犬歯部に顎間ゴムをかけ、上顎前歯が前方に移動してしまわないように力を加えます。治療計画に応じてゴムをかける場所や強さを変えて望ましくない歯の移動を抑えたり、意図する歯の移動を促進したりするために顎間ゴムを併用します。
顎間ゴム

 

まとめ

以上のようにインビザラインでの歯列矯正を失敗しないようにするためにはドクターの綿密な治療計画と患者さんの協力が必要不可欠です。患者さんと2人3脚でよりよい治療結果が得られればと思います。

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