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インビザライン矯正とは|治療にかかる期間や費用、デメリット・メリットを解説します

インビザラインとは、1999年にアメリカで生まれた矯正歯科治療に使用されるマウスピース型の透明な装置であり、すでに世界100カ国以上で使用されています。
また世界で800万人以上を超える治療実績がある透明なマウスピース矯正で、アメリカを中心にカナダなどでは矯正治療の歯科医の70%が使用しています。

 

今まで一般的だったワイヤー矯正はまわりに気づかれやすいことから治療を躊躇していた方もが少なくありません。一方、インビザライン矯正は装置が透明であるため口を開けても気づかれにくく、見た目が気になる方におすすめです。

 

今回はインビザライン矯正について紹介します。気になる費用やデメリット・メリットを解説しますので、これから矯正治療をしてみようと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

 

インビザライン矯正とは?

歯を見てほほ笑む女性

インビザライン矯正とは、ワイヤーやブラケットを使わずに透明なマウスピース型の装置で歯を動かして矯正する方法であり、金属アレルギーが出やすい方も安心して使用できます。
1番の特徴は800万人以上の治療実績で蓄積されたシミュレーションデータから様々な改良を加えられており、また日々更新されているということです。

 

インビザライン矯正は仕事で人に会う営業や接客業の方に向いており、精神的なストレスや負担が少ないことから人気を集めています。

 

マウスピース矯正とは?

マウスピースをはめる女性

マウスピース型矯正装置には様々な種類があります。種々のマウスピース型矯正装置に共通することは無色透明なマウスピース型装置を適切なタイミングで交換することで、歯を少しずつ移動していくという仕組みです。

 

マウスピース矯正は下記のような方にはおすすめの治療法です。

 

  • 仕事で人と接する機会が多い
  • 矯正中でもいつもと変わらず歯磨きがしたい
  • 抜歯せずに出っ歯を矯正したい

 

ただし、抜歯せずに出っ歯を治せるのは軽度のものだけに限るため、自分が該当するかどうか歯科医とよく相談しましょう。

 

マウスピース型矯正装置はコンピュータを用いて作成された透明なマウスピースを使って、段階的に歯を動かします。マウスピースは自身の歯型に合わせて作られるため、違和感なく矯正治療を行うことができます。

 

通常2週間ごとに交換しながら、毎回0.25ミリずつ歯を移動させます。

 

素材はポリウレタン製の厚さ0.5ミリほどのものを使っているため、目立たず審美性に優れた特徴があり、歯に正確にフィットして治療計画通りに歯を移動できます。

 

しかし、マウスピース矯正は1日20時間以上装着しなければ、思ったような効果が期待できないので注意しましょう。

 

ワイヤー矯正とは?

歯のワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは、ワイヤーが引っ張る力を利用して適切な位置に歯を少しずつ動かしていく治療方法です。歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる矯正装置を取り付けて、そこにワイヤーを通します。

 

ワイヤー矯正はインビザライン矯正・マウスピース矯正とは異なり、どのような複雑な歯並びでも歯を動かして、計画的に歯並びが整えられます。また世界的に見て件数が一番多いのがワイヤー矯正であるため、豊富なノウハウに基づいた治療が受けられます。

 

ワイヤー矯正は外から見えやすいのがデメリットとされていますが、近年ではプラスチックやセラミックでできた目立ちにくいものもあります。

 

インビザライン矯正にかかる費用相場

通帳を手に取る男性

気になるインビザライン矯正の費用ですが、部分矯正か全体矯正かによって大きく異なります。部分矯正は約30〜40万円、全体矯正は約70〜100万円が相場です。

 

費用は歯の状態や使う素材、矯正を行う歯科医院によっても異なるため、治療を検討されている方はいくつかの歯科医院で確認してみることをおすすめします。

 

また、インビザライン矯正の治療には手順ごとにかかる費用が異なりますので、それぞれどのくらい費用がかかるのか押さえておく必要があります。

 

部分矯正は、歯の中心から数えて左右3番目までの6前歯だけを矯正したい方に便利な治療法です。しかし、動かせる歯や量が限られていますので、噛み合わせを矯正することはできません。特に過度の受け口や出っ歯などの治療には向きませんので、注意しましょう。

 

一方、全体矯正は奥歯まで歯を自由に動かせるだけでなく、噛み合わせまで治療ができることがメリットです。

 

インビザライン矯正にかかる期間

カレンダー

次にインビザライン矯正にかかる期間に関してですが、
全体矯正の場合は平均して2年程度、部分矯正は1年程度です。

 

インビザライン矯正で使用するマウスピースは、1ヶ月で最大1ミリほどしか動かせないため、治療のスピードは決して早いとは言えません。

 

またインビザライン矯正に限らず矯正治療は終わってから歯の後戻りを防ぐための2年近くの「保定期間」があります。

 

矯正が終わった段階では顎の状態は安定していないため、歯が元の位置に戻ろうとします。この後戻りを抑えるのが「保定期間」です。
リテーナーと呼ばれる保定装置を着用して生活をします。

 

保定期間は個人差があるためそれに伴い矯正にかかる期間が異なりますが、すべての保定期間を含めた治療が完了するまで3年近くかかると考えておきましょう。

 

インビザライン矯正の治療の流れ

手鏡を持った女性

インビザライン矯正治療には一連の流れがあります。これらは矯正を考える際の目安になるため、しっかり押さえておきましょう。

 

特に各フローにかかる時間や費用をご紹介します。

 

➀カウンセリング

歯の模型

歯科矯正治療に入る前の段階でカウンセリングを行います。患者の歯の状況や矯正装置の説明、治療方法、費用などを話し合います。

 

歯科医院によっては相談が無料の場合もありますが、「初回検診料金」として5,000円ほどの費用が発生することもありますので注意しましょう。

 

カウンセリングでは、矯正治療に対する不安や悩みなどを歯科医に話してください。矯正治療は時間がかかるため、歯科医との相性も大切なポイントです。

 

そのため、複数の歯科医院に相談するのも一つの手です。気持ちよく治療が始められるかどうか、しっかり確認しましょう。

 

➁検査

インビザラインで矯正を始める際に大切なのが、精密検査です。レントゲン撮影・写真撮影・虫歯や歯周病の有無の目視・口腔内スキャンなどを行います。これらのデータから歯並びの状態(歯の角度や顎の位置関係)、目視できない虫歯や埋伏歯の有無などを確認して正確な診断や治療計画を作成します。

 

検査時に虫歯や歯周病、親知らずなどが見つかれば、矯正を始める前に治療を行う場合もありますので正確な検査が重要です。

 

➂治療

光学スキャナで読み取ったデータは、ネットワークを介してすぐに技工所へ送られるため、検査から治療開始までの時間が短縮できます。

 

また、光学スキャナで作成したマウスピースは従来の歯型にくらべて誤差が少ないため、歯からの浮き上がりが少なく使用感が快適です。

 

マウスピースは1〜2週間おきに交換しなければならないため、治療毎に通常4〜8個ほどマウスピースをお渡しして、実際に装着して問題がないかを確認します。

 

その後は1〜2ヶ月に1度のペースで来院していただき、経過観察と歯のクリーニングなど行い、必要があればIPR(歯の幅の調整)や虫歯・歯周病がないかなどを検査します。

 

➂保定

歯並びがきれいになったら保定期間に入ります。インビザライン矯正できれいになった歯の後戻りを防ぐために、リテーナーという保定装置を装着して歯と顎の骨を安定させます。

 

リテーナーを適切な時間装着して頂くことで後戻りを防ぐことが可能です。徐々にリテーナーの装着時間を減らしながら、治療の完了を目指します。

 

保定期間中に後戻りが生じた場合は再治療が必要になりますが、初回の矯正治療ほど時間はかかりません。また、保定期間中に後戻りが生じた場合の費用は、基本的に再治療は無料という歯科医院も多いです。もし後戻りしたら費用はどうなるのか、カウンセリングで確認しておきましょう。

 

インビザライン矯正のメリット・注意点

歯をチェックする女性

最後になりますがインビザライン矯正のメリットと注意点について解説いたします。

 

インビザライン矯正を検討する際は、メリットとデメリットをそれぞれ理解したうえで検討を行いましょう。

 

メリット➀:目立ちにくい

インビザラインは、従来のワイヤーやブラケットと違い透明なマウスピース型のため、目立たず周囲から気づかれにくいのが特徴です。

 

メリット➁:取り外しができる

マウスピース型であるため食事や歯磨きができ、必要に応じて自分で取り外しができるのが魅力です。そのため、虫歯や歯周病のリスクが低くなります。

 

メリット➂:違和感や痛みが少ない

マウスピースは厚さ約0.5ミリでオーダーメイドで作られているため違和感が少なく、また歯を少しずつ移動するため痛みも少なく治療が進められます。

 

注意点➀:治療範囲が限られる

困った顔の女性

インビザラインは抜歯を伴う治療にも対応できるようになっていますが、歯並びによっては対応できない場合もあることを覚えておきましょう。

 

注意点➁:自己管理が必要

取り外しが自由自在であるマウスピースですが、無くさないように気をつけましょう。また1日の装着時間は最低でも20時間以上のため、徹底した自己管理が欠かせません。

 

注意点➂:食事中に外す必要がある

ワイヤーと異なり、マウスピースは食事のときは外す必要があります。ただし、食後に再度装着することを忘れないよう注意しましょう。

 

まとめ

インビザライン矯正について、気になる費用やデメリット・メリットを解説しました。インビザラインは症状によっては使えないケースもあるため、歯科医とよく相談しましょう。

 

また、ワイヤー矯正と違い自由に外せるため、強い自己管理意識がなければ治療が続けられないこともあります。適切な矯正を怠ってしまうと時間も費用もかかります。治療を開始する際にはデメリットも理解したうえで治療法を選択してください。

 

「大阪オルソ」はインビザライン矯正を検討されている大阪市内の女性の方におすすめです。医療法人梅田リンガルは2015年に女性専用の装置が目立たない歯列矯正専門医院として開業いたしました。女性の方が安心して治療が受けられるよう高圧蒸気滅菌器・無痛麻酔器・CT・光学スキャナなどを積極的に取り
入れ、完全個室でリラックスした状態で治療が受けられます。

 

矯正治療には長い時間がかかります。当院は患者様が少しでも快適に過ごせるよう環境を整え精神的なストレスをなくすよう努めています。矯正歯科治療をお考えの方はぜひお気軽に「大阪オルソ」にお問い合せください。

 

著者:谷木俊夫

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